外構工事にはさまざまな種類があり、家の外観や機能性を大きく左右します。お庭をより美しく整えるためのデザインから、防犯やプライバシー対策に重点を置いた設計まで、目的に応じた外構の選択が重要です。本記事では、代表的な外構の3つのタイプを解説し、それぞれの特徴やメリットを詳しく紹介します。
オープン外構の特徴やメリット
まずひとつ目に紹介するのはオープン外構についてです。
以下で詳しく見ていきましょう。
オープン外構の特徴
オープン外構の最大の特徴は、塀やフェンスなどを極力設置せず、周囲に対して開放的な空間を作り出していることです。
欧米の住宅でよく見られるスタイルで、欧米映画などで描かれる家の外観を想像するとイメージしやすいでしょう。日本でも近年、シンプルでモダンなデザインが好まれる傾向から、このオープン外構が選ばれることが増えています。
工事費用を抑えやすい
構造物が少ないため、工事費用を比較的抑えられるという点も、オープン外構の魅力です。
塀や門扉の設置には通常、材料費や施工費がかかるため、それらを省略することで、コストを軽減できます。シンプルな構造ながらも、洗練されたデザインを目指せるので、経済的なメリットとデザイン性を両立したい方にも向いています。
開放感がある
さらに敷地の広さにかかわらず、オープン外構ならではの開放感を得られるでしょう。
塀で仕切られていないため、視覚的に広々とした空間を確保でき、家や庭が実際の敷地面積以上に広く感じられるでしょう。小さな敷地であっても閉塞感を軽減し、開放的な空間を演出できることは大きなメリットです。
こんな方におすすめ
このスタイルは、広々とした空間を好む方や、複数台の車を所有している方におすすめします。
塀や門扉がないため、車の出入りがスムーズになり、駐車スペースを最大限に活用できます。大きなSUVやキャンピングカーなど、駐車が難しい車種を持っている方でも、オープン外構ならばストレスなく駐車できます。
クローズ外構の特徴やメリット
次にクローズ外構について紹介します。
クローズ外構は現在の日本でもっとも多く採用されているタイプです。
クローズ外構の特徴
敷地の境界線に塀やフェンスなどを設置し、周囲から隔てられた空間を作り出すことをクローズ外構といいます。
このスタイルは日本で広く採用されており、プライバシーや防犯を重視する家庭にぴったりです。塀や門扉でしっかりと区切られた敷地は、外部からの視線を遮るため、家族がリラックスできるプライベートな空間を保てるのが大きな特徴です。
プライバシーの確保ができる
敷地全体が塀やフェンスで囲まれているため、道路や隣接する家からの視線を完全に遮ることが可能です。
これにより、庭やテラスでのんびり過ごしたり、窓を開けて生活する際にも、外部の視線を気にすることなく気兼ねなく過ごせるでしょう。また、家のデザインやライフスタイルに合わせて塀の高さやデザインをカスタマイズすることで、より自分好みのプライベート空間を作り上げられるでしょう。
子どもを思う存分遊ばせるる
塀や門があることで、外部からの不審者や部外者の侵入を防ぐ効果があり、セキュリティ面でも大きな役割を果たします。
小さな子どもがいる家庭では、道路への飛び出しを防ぐため、子どもを庭や屋外で思う存分遊ばせられます。ペットを飼っている場合にも、敷地からの脱走を防ぎ、安全に屋外で過ごせる環境を提供します。
こんな方におすすめ
クローズ外構は、プライベートな空間を重視し、外部からの安全性を確保したい家庭におすすめの外構スタイルです。
家族の生活空間を守り、気兼ねなく暮らせる環境を作り出すため、多くの日本の住宅で採用されています。
セミクローズ外構の特徴やメリット
最後にセミクローズ外構を紹介します。
外構について悩んでいる方にはセミクローズ外構をおすすめします。
セミクローズ外構の特徴
セミクローズ外構は、オープン外構とクローズ外構の中間に位置するスタイルで、適度な開放感とプライバシーを両立させた外構デザインです。
塀やフェンスを部分的に設置しながらも、完全に閉じることなく開かれた空間を作り出すことで、家の外観に柔らかさや調和をもたらすのが特徴です。
オープン外構とクローズ外構の良さを取り入れられる
セミクローズ外構の最大のメリットは、オープン外構の解放感とクローズ外構の安全性の両方を兼ね備えている点です。
玄関や駐車スペースには開放感を持たせながら、リビングや庭に面する部分にはフェンスや生垣を設けることで、プライバシーを確保しつつも外からの風通しや光を取り入れられます。これにより、住み心地の良い空間を作りつつ、周囲の視線を気にせずに生活できる環境が整うでしょう。
初期費用を比較的抑えられる
また、セミクローズ外構は、初期費用を比較的抑えられるというメリットもあります。
全体的に塀やフェンスを設置するクローズ外構に比べて、部分的に開けた設計にすることで、材料費や施工費用を軽減することが可能です。さらに、将来的にプライバシーのニーズが変わった場合でも、必要に応じて追加工事を行うため、柔軟な対応が可能です。
最初から完全なクローズ外構にするよりも、手軽に始められるという点もセミクローズ外構の魅力のひとつです。
こんな方におすすめ
このスタイルは、オープン外構にするかクローズ外構にするか悩んでいる方におすすめします。
両方の良い点を取り入れることで、居住者の好みに合わせた外構デザインを実現できます。開放感を求めつつも、プライバシーや安全性を確保したい方にとって、セミクローズ外構は理想的な選択肢と言えるでしょう。
また、外構にこだわりたい方にも向いています。セミクローズ外構は、自由度が高く、家族の生活スタイルや周囲の環境に合わせた外構設計を実現するための選択肢として、非常に魅力的です。
まとめ
外構のタイプは、オープン・クローズ・セミクローズそれぞれに特徴とメリットがあり、どれを選ぶかは家族のライフスタイルや優先事項に大きく関わります。開放感やコストを重視するならオープン外構、プライバシーや安全性を重視するならクローズ外構、両方の良いところを取り入れたい場合はセミクローズ外構が適しています。家族でじっくり話し合い、自分たちに最も合う外構タイプを選んで、理想の住まいづくりを進めてください。